色々な意味で考えさせられる本
大手出版社でのサラリーマン生活,会社役員を経て,
多額の退職金と貯蓄を手にして52歳で日本を離れ,
島のほぼ全土を買った筆者の作品。
本書には,私たち物質社会の住民が原始社会で暮らすことの問題点が多数散りばめられている。
例えば,島民ほぼ2パターンの食事しか食べない。当然いずれも簡素だ。
筆者は毎日三食すべてを島民に作らせる。勿論毎日違うメニュー,一度に出される料理も豊富だ。
島で健やかに育った島一番の美女にこの仕事をさせていたところ,
ほどなくしてこの美女が「私は日本人と結婚したい」と言いだし,
大きな島に移り住んだというエピソードも紹介されている。
彼女にとって筆者との出会いが幸せだったのか,それは誰にも分からない。
退職後,南国の小さな島で穏やかに暮らしたい…そんな夢を持つ人は少なくないはず。私もその一人だった。
そんな人には是非本書を読んでいただきたい。
本書を読んで何を考えるかは,読み手の感性に委ねられている。
島の支配
1996年に出たハードカバーの文庫化。 著者は出版社の社長だったが、50代で退職してフィリピンに島を買い、移り住んだ。しかし、島にはもともとの住民が300人あまりも住んでおり、彼らとの良好な関係を構築することが第一の仕事となった。そのあらましを語ったのが本書。著者によるカオハガンのシリーズはすでに何冊も出ているが、これが入門編になる。 タイトルを見たときは、南国の自然で自由な生活をヨイショするだけの馬鹿みたいな本かと怯えたが、決してそんな内容ではなく、思ったより楽しめた。特に興味深いのは、著者が島の統治者となっていく過程である。お金を出して土地のオーナーにはなったが、住民のオーナーにまでなったわけではない。信頼関係を築くにはどうすれば良いのか。著者はなかなか巧みな方法をとる。政治や日常生活は住民に任せ、緊急時には責任を持つ。また、文化的な向上を促していく。 これは確かに優れている。しかし、かつてイギリス人が植民地で行った支配と何ら変わるところがない。父権主義を濃厚に感じ取ることができる。果たしてこれで良いのか。
何もなくて豊かな島―南海の小島カオハガンに暮らす
憧れの小島に暮らす崎山氏の島民との暮らしと氏の生き方に共鳴した本でした。島主であり島民であり、昔ながらの文化を守りながらも島民の幸せは何かを伝え、強い信頼関係で結ばれている。誰もが憧れるかも知れないけど誰もができることではない。島民の学校教育に精力的な力を注ぎ、ご夫婦の愛情もった島民との関係がすばらしい。
シンプルに生きる人たち
何もない島、あるのは飛び切りきれいな海と風だけ。島民たちは明日の生活に何の計画もない。現代の私たちの生活からはかけ離れてはいるけど、うらやましいシンプルさがのぞけます。生きるってなんだろうな、生きてるって実感したいな、そんな気持ちにさせてくれます。読み終わるとカオハガンにちょっと行ってみたくなる、そんな本です。
最終目的地
私の夢の一つに、無人島を買いたい、というのがあり、実際に実行している人はどんな生活、どんな考えを持っているのかを知りたくて読んだ。 本書からうかがい知れる著者の暮らしぶりは、金銭的な豊かさ、物質的な豊かさとはまた違った人間的な豊かさに囲まれている。やるべきことを成し遂げた人にとって、本当に自由な環境に浸るというのは、現実逃避なんかではなく、新しい価値観を見つける出発点なのだろう。
新潮社
カオハガンからの贈りもの セブ島ふたり暮らし―全費用月10万円で快適 奥さまはフィリピーナ
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