思わず墓を探し回ってしまった
なんとなく買った本書だが、中身の濃さにビックリ。
これぐらい懇切丁寧に歴史の事件を取り扱っているのは司馬遼以降では初めてではないか。
彰義隊の生き残りが杉並まで逃げ延び、そこで農民たちに惨殺され、葬られた寺があるとのことで、墓まで行ってみた。ほかにも、とにかくアクションをさせる内容だ。
明治維新というのは江戸城無血開城などと言ってるが、けっこう死んでるんだとわかり、いまさらながら当時の激しさが分かった次第。
良く勉強されている著者に脱帽。
著者の丹念な調査に敬服
長州藩の幕末史といえば著者の一坂太郎氏である。高杉晋作や奇兵隊に関する著書も多い。公演なども多く、精力的な活動をしている。
著者に感じられるのは、幕末史に対する愛情・情熱である。大学進学にあたって東京へ上京したときは、東京にある幕末史跡をすべて記録しようと決心したらしい。その集大成となるのが本書である。
東京には幕末史跡が多くあるのに、いままでこのような書籍が無かったのが不思議に思える。例え存在しても、幕末史の大きな流れを傍観するようなものであって、これほど丹念な調査で造詣が深いものを見たことがない。幕末ファンでも目がいかないような史跡まで網羅されている。エピソードなども取り入れて読みやすいのも特長だ。
敬服させられるのは巻末にある「東京掃苔録」である。東京にある幕末維新に関係した人々の墓地の一覧であるが、これは著者が18年かけて自身で確認調査をしたものである。本書の続編にあたる「京阪神篇」もボリュームがあり、併せてお薦めしたい。
予想以上のおもしろさ
ここのところ、浅田次郎の壬生義士伝の影響で、新撰組にはまっているので、都内の史跡めぐりのハンドブック感覚で買ったところ、史跡(歴史的事件や舞台の跡およびそれを示す後生の碑など)その内容は幕末の出来事の実に興味深い小話集となってい。櫻田門外の変の当事者のその後や、井伊直弼の死が公式には事件後56日後になったわけ、面白い挿話が盛りだくさん。歴史好きには、知識と地識が同時に得られる、お薦め本である。
中央公論新社
幕末歴史散歩 京阪神篇 (中公新書(1811)) 長州奇兵隊―勝者のなかの敗者たち (中公新書) 高杉晋作 (文春新書) 松陰と晋作の志―捨て身の変革者 (ベスト新書) 図説・幕末戊辰西南戦争―決定版 (歴史群像シリーズ)
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